空気が乾き始めると、押し入れから加湿器を出してそのまま使いたくなります。去年しまうときにきちんと乾かしていなければ、タンクや内部に残った汚れが、最初の運転で部屋に広がります。使い始める前に一度洗い、置き場所と水の扱いを決めておくと、冬の間ずっと気持ちよく使えます。
出したら先に洗う
しまってあった加湿器は、外側がきれいに見えても、タンクの内側と水が通る部分に汚れが残っています。使う前に、タンク、トレイ、フィルターを外して洗います。
タンクは、水を入れてふり洗いをしたあと、台所用の中性洗剤で内側を洗い、よくすすぎます。水あかの白い固まりが付いている部分は、クエン酸を溶かした水に1時間ほど浸けると落ちます。洗剤やクエン酸が残ると、蒸気と一緒に部屋へ出るため、すすぎは念入りにします。
フィルターは水で押し洗い
気化式のフィルターは、こすると繊維が傷みます。ぬるま湯に浸けて、押すようにして汚れを出します。においが取れない、変色して戻らない、というときは交換の時期です。交換用の型番は本体の説明書か、フィルター自体に書いてあります。
方式によって手入れの頻度が違う
加湿器には主に4つの方式があり、手入れの頻度が違います。自分の機種がどれかを先に確かめます。
- スチーム式 … 水を沸かして蒸気を出す。雑菌は増えにくいが、水あかが付きやすい。月1回のクエン酸洗浄
- 気化式 … フィルターに風を当てて蒸発させる。フィルターの汚れがにおいになる。週1回のフィルター洗い
- 超音波式 … 水を細かい粒にして飛ばす。タンクの雑菌がそのまま部屋に出る。毎日の水替えと、週2回のタンク洗い
- ハイブリッド式 … 気化式に加熱を足したもの。手入れは気化式と同じ
超音波式は手軽で価格も安い反面、タンクの水をそのまま部屋に飛ばす方式のため、手入れを怠ったときの影響が最も大きい方式です。毎日の水替えができないなら、方式から考え直したほうが安心です。
置く場所で効き方が変わる
加湿器は、置く場所によって効き方と壁の傷み方が変わります。床に直接置くと、蒸気が床にたまって効きが悪くなり、床が湿ります。テーブルの上か、腰の高さの台に置きます。
壁や家具のすぐ近くに置くと、蒸気が当たった面が湿って、カビや変色の原因になります。壁から離し、部屋の中央寄りに置くのが基本です。エアコンの風が当たる場所に置くと、風で部屋全体に広がりやすくなります。
寝室では顔から離す
寝室で使う場合、枕元に置くと蒸気が直接顔に当たって、かえって寝苦しくなります。ベッドから1メートル以上離した位置に置きます。睡眠の質を左右する習慣でも触れたとおり、寝室の湿度は上げすぎないほうが眠りは安定します。
タンクの水は毎日入れ替える
タンクに残った水を継ぎ足して使うのは、雑菌を増やす使い方です。毎朝、残った水を捨てて、新しい水を入れます。使う水は水道水です。浄水器の水やミネラルウォーターは塩素が入っていないため、雑菌が増えやすくなります。
数日使わないときは、タンクとトレイの水を捨てて、ふたを開けて乾かしておきます。水を入れたまま置いておくのが、においの原因として最も多い形です。
湿度の目安と上げすぎ
目安は50%から60%です。湿度計を1つ、加湿器から離れた場所に置いて見ます。60%を大きく超えると、窓の結露が増え、カーテンや壁にカビが出やすくなります。加湿器の自動運転は本体近くの湿度で判断するため、離れた場所の湿度計とは差が出ます。
まとめ
加湿器は、出したらまず洗い、方式に合った頻度で手入れをし、床と壁から離して置き、水は毎日入れ替える。この4つを最初に決めておくと、においやカビに悩まずに冬を越せます。使い終わる春には、完全に乾かしてからしまうと、翌年の出し始めが楽になります。





