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カレー・シチューは鍋のまま冷まさない——ウェルシュ菌を防ぐ冷まし方と保存の手順

食・レシピ2026年10月23日
カレー・シチューは鍋のまま冷まさない——ウェルシュ菌を防ぐ冷まし方と保存の手順

寒くなると、カレーやシチュー、おでんのような煮込み料理を大きな鍋で作る機会が増えます。多めに作って翌日も食べる家庭は多いのですが、鍋のまま台所に置いておく習慣は、食中毒の原因になることがあります。農林水産省の案内をもとに、冷まし方と保存の手順をまとめます。

加熱しても残る菌がある

煮込み料理で気をつけたいのが、ウェルシュ菌です。農林水産省の説明(農林水産省 ウェルシュ菌)では、この菌は芽胞(熱や乾燥に強い状態)を作るため、鍋で加熱調理しても生き残るとされています。酸素が少ない環境で増えやすく、加熱調理した後、室温で冷まして放置し、再び加熱した食品が原因になりやすいと書かれています。

症状は、食後6〜18時間(平均10時間)で腹痛や下痢が出るというものです。原因になりやすい料理として、カレー、シチュー、煮物のほか、スープや麺つゆも挙げられています。

「また火を通すから大丈夫」ではない

鍋を火にかけ直せば菌が死ぬと考えがちですが、芽胞は熱に強いため、再加熱しても菌が残る場合があります。大切なのは、加熱の回数ではなく、菌を増やさないことです。農林水産省は、増殖を防ぐこと(ふやさない)と、加熱して殺菌すること(やっつける)の両方が最も有効な手段だとしています。菌が増えやすい温度帯は、約12〜50℃とされています。つまり、熱い料理が冷めていく途中は、ちょうどその温度帯を通ります。この時間を短くすることが、冷まし方の要点です。

冷まし方と保存の手順

  1. 火を止めたら、鍋のまま置かず、早めに小分けにする
  2. 底の浅い平たい容器や、保存用の袋に移す(農林水産省は、小分けにすると温度が早く下がりやすいとしています)
  3. 粗熱は素早く取り、すみやかに冷蔵庫や冷凍庫へ入れる
  4. 常温で放置せず、できるだけその日のうちに食べきる

農林水産省の「家庭での食中毒予防のポイント」(これで解決!食中毒予防のポイント)にも、残った食品は清潔な容器に浅く小分けして、素早く確実に冷やすと書かれています。熱い鍋をそのまま冷蔵庫に入れると庫内の温度が上がるため、小分けにしてから入れるほうが、庫内の他の食品にも負担がかかりません。

食べるときの再加熱

冷蔵や冷凍した煮込み料理は、食べる前に、おたまで鍋底までかき混ぜ、中心まで十分に加熱します。底のほうは温度が上がりにくいので、混ぜながら温めるのがコツです。作り置きの料理は十分に加熱してから食べ、においや味がおかしいと感じたら、食べずに捨てます。時間が経ちすぎた残り物は、もったいなくても捨てる、というのが農林水産省の案内です。

作る量を食べきれる量にする

農林水産省は、食べきれる量を作ることも大切だとしています。2日続けて食べる予定でも、1日目の分を食べたあとに、残りを小分けにして冷蔵する、という順番にすると、鍋に長く置く時間がなくなります。冷凍するなら、1食分ずつ袋に入れておくと、後の再加熱も楽です。冷凍の下処理は冷凍保存の基本も参考になります。

まとめ

煮込み料理の保存では、鍋のまま置かず、浅い容器に小分けして早く冷やし、食べるときは鍋底から混ぜて中心まで温めます。常温で長く置いた料理は、加熱しても食べず、捨てる判断をします。体調に不安がある方や、小さな子ども、高齢の方が食べる場合は、なおさら慎重に扱います。冷蔵庫のにおい移りを防ぐうえでも、容器に小分けする習慣は役に立ちます。

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