「中古+リフォーム」という選択肢が注目される理由と気をつけたいこと

住宅価格の高騰が続くなか、「中古住宅を購入してリフォームする」という選択肢に注目が集まっています。国も既存住宅の活用を推進しており、長期優良住宅化リフォーム推進事業をはじめ、中古+リフォームを後押しする制度が整備されてきました。ただし、新築とは違うリスクがあるのも事実。この記事では、中古+リフォームの選択肢を検討する際に知っておきたい基本をまとめました。

国は「良質な住宅ストックの形成」を推進している

日本には約5,000万戸の住宅ストックがありますが、その多くは十分に活用されているとはいえません。空き家問題も深刻化するなか、国土交通省は既存住宅の性能向上と長寿命化を図る政策を進めています。

公的機関の見解

国土交通省が実施する「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームに対して補助金を交付する事業です。評価基準型では最大80万円/戸、認定長期優良住宅型では最大160万円/戸の補助が受けられます。子育て世帯向けの改修も対象に含まれています。

出典:国土交通省 – 住宅リフォームの支援制度

中古住宅を購入してリフォームする場合も、こうした補助制度を活用することで、新築に近い性能を持つ住宅を比較的低コストで手に入れられる可能性があります。

中古+リフォームならではのリスクも理解しておこう

中古住宅にはリフォームだけでは解決しにくい問題が潜んでいることがあります。たとえば、建物の構造的な劣化、シロアリ被害、地盤の問題などは、購入後に発覚すると大きな出費になりかねません。

また、旧耐震基準(1981年5月以前)の建物を購入する場合は、耐震補強が必要になるケースが多く、その費用も含めた資金計画が求められます。

公的機関の見解

公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターでは、「住まいるダイヤル」に寄せられた中古住宅に関するさまざまな相談をもとに、購入前に備えられることやトラブルの対処法について情報を発信しています。中古住宅の購入前にはインスペクション(建物状況調査)を活用することが推奨されています。

出典:住まいるダイヤル(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)

中古+リフォームで押さえたい3つのポイント

購入前にインスペクション(建物状況調査)を受ける

中古住宅の購入を検討するなら、契約前に建物の状態を専門家に調査してもらいましょう。2018年の宅建業法改正により、不動産取引時にインスペクションの実施有無を説明することが義務化されています。屋根・外壁・基礎・給排水管などの劣化状況を把握することで、リフォーム費用の見積もり精度が上がります。

リフォーム費用も含めた「総額」で資金計画を立てる

中古+リフォームの場合、物件価格だけでなくリフォーム費用・諸経費も含めた総額で新築と比較することが大切です。「物件が安いから」と購入したものの、リフォームに想定以上の費用がかかり、結果的に新築と変わらない金額になるケースもあります。リフォーム費用は住宅ローンに組み込めるケースもあるので、金融機関にも相談しましょう。

耐震性能と断熱性能を優先的に改善する

中古住宅のリフォームでは、見た目のきれいさよりも「構造」と「断熱」を優先しましょう。旧耐震基準の建物なら耐震補強は必須です。断熱性能の改善は光熱費の削減だけでなく、住宅ローン減税や各種補助金の適用条件にも関わるため、費用対効果の高い投資になります。

よくある質問

中古住宅の購入とリフォームをまとめてローンで組める?

はい。住宅金融支援機構の「フラット35(リノベ)」や、各金融機関のリフォーム一体型住宅ローンを利用すれば、物件購入費とリフォーム費用をまとめて借りることができます。リフォーム内容によっては金利の優遇を受けられるケースもあります。

リフォーム済み物件を買うのと、自分でリフォームするのはどちらがいい?

リフォーム済み物件はすぐに入居できるメリットがありますが、壁の中の配管や構造部分の状態がわかりにくいというデメリットがあります。自分でリフォームする場合は、どこに費用をかけるかを選べるため、優先順位の高い部分に予算を集中できます。

築何年以内の中古住宅が狙い目?

一般的に築20〜30年の物件は、建物価格が下がりきっている一方で構造はまだ健全なものが多く、リフォームとの組み合わせで費用対効果が高いとされます。ただし、2000年基準を満たしているかどうかで耐震補強の必要性が変わるため、建築時期は必ず確認しましょう。

まとめ

「中古+リフォーム」は、コストを抑えながら自分好みの住まいを手に入れられる有力な選択肢です。ただし、購入前のインスペクション、総額での資金計画、耐震・断熱の優先改善という3つのポイントを押さえないと、思わぬ出費やトラブルにつながります。

物件探しを始める前に、まずはリフォーム費用の相場感をつかんでおくと、より冷静な判断ができるようになりますよ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました